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院長エッセイ



 「自分で身を守る努力もしなければ・・・」


 人間の歴史の中で今ぐらい「家庭」というものを軽視している時代はないのではと言う気がしています。
 「家庭内」と「家庭外」を分けて考える必要がなくなれば、社会生活は気楽なものです。しかし実際は、それぞれの都合、思惑があるので「自分の好きなように」とはいきません。
 それを当然だと思っていないのは子供達だけではないようです。
 そもそも「家庭」とその集団の「社会」が発達してきたのは、危険からいのちを守るためでした。一人よりふたり。ふたりより家族。ひとつの家族より、いくつか集まった方が、力も、知識も豊富になります。そして一番先に子供が身につけなければならないのが、まず危険なものに近づかないこと。危険から身を守る方法です。
 ホテルの謝恩会や結婚式の会場で髪がぬれるほど汗をかいて全力疾走している子供達を見かけます。ぶつかったり料理をひっくり返したりする危険性。食事の席で、ものすごく舞い上がるほこり。それでも誰も注意しません。夜中に知らない人の車に乗って、怖くなって飛び降りたり、動いている回転ドアに飛び込んだり。完璧に安全なものを作れという前に、自分で身を守る努力もしなければ、やり切れない事故は減らないのではないでしょうか。


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